2024.09.19

インドネシア人の温かさ

2016年以来、8年ぶりにインドネシアへ出張した。

2024年5月時点でインドネシアは人口約2億7980万人の世界第四位で、日系企業も多く進出するポテンシャルのあるマーケットだ。

今回の出張は乾季最後の時期にインドネシアで一番大きな都市・ジャカルタと二番目のスラバヤを訪問してきました。

空港到着後に車で移動をしたが、以前と同じように圧倒的な日本車のシェアの多さにあらためて日系企業の力の入れ具合が垣間見える。

唯一の心配、それは交通渋滞。

前回も車でお客様のところへ向かう際に郊外から市内へ移動するのに、想定より2時間オーバーしたことがあった。

原因は雨が降っていたことと、午後から夕方にかけての移動だったために一番道路が混雑する時間帯であったなどの理由だったが、それらを避けるスケジュールを組んでいた。

2023年から地下鉄や高速鉄道などの公共交通機関が開業し、混雑する市内道路の車線規制(朝の出勤時間帯は市内へ向かう道路の車線を拡大し、郊外へ向かう道路の車線を縮小し、夕方の退勤時間帯は反対になる)も機能していることで、想像していたよりは交通事情は改善されていた。

それでもインフラ事情にはまだまだ改善が必要と思われる。

混雑している市内の道で信号機のない交差点においては右折車と直進車が入り乱れて進めなくなっている場所も市内で多々見られる。

誰が始めたのか分からないが、信号機のない狭い道路から幹線道路に出る交差点では10歳にも満たない子供が幹線道路の直進車を手を挙げて停車させて狭い道路から出てくる車を入れさせると言う「アルバイト」をしている。

車が合流や右左折できた際に子供に手渡しでチップを渡すかたちだ。

スラバヤではここまで酷い交通渋滞はないが、ジャカルタは時間帯によって相変わらず混雑している。

インドネシアの首都移転の理由のひとつと言われているのがジャカルタの交通渋滞とも言われている。現時点で2045年までに首都機能移転完了を目指しているようで、まだまだ時間は掛かりそうだ。

昨今は日系企業の工場が多いKarawang(カラワン)の近郊に位置するCikarang(チカラン)に日本人学校や日系大手スーパーマーケットなどができたため、渋滞の酷いジャカルタ市内ではなくチカランに住んでカラワンの工場を行き来している日本人駐在員も増えたそうな。

それでも滞在中に救いになったのはインドネシアの人たちの温かさと感じている。

インドネシアの人たちは非常に優しくて、接するどんな人たちにも笑顔を振りまいてくれて心が癒される。

言葉は違うものの、インドネシア語はアルファベットを使用しているので何とか発音することはできるし、英語も話せる人が増えている。

日本からは直行便の飛行機でも7時間程度掛かるので気軽に行ける国ではないかもしれないが、そんな素敵なコミュニケーション能力を持っている人たちと仕事をして、これからもっと関係を深めていけたら良いな…とさえ感じさせてもらった。

もしもインドネシアへ行くことがあれば、車移動での市内の渋滞には気を付けることと、インドネシア人と積極的にコミュニケーションを取ってみて欲しい(記者 M.A)。